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“暑さ”という災害に備えて

暑さで体調を崩した女性


東京は気温の高い日も増え、夏がじわじわと近づいていることを実感します。

本日(5月17日)は真夏日(最高気温30℃以上)となっている場所も多いようです。

みなさんがお住まいのところはいかがでしょうか?


今回の防災だよりのテーマは「暑さ」です。

今年は新型コロナウイルス感染症の5類への移行により、外出の機会が増える方も多いかと思います。

残念ながら、昨年の夏だけでも1,387名もの方々が熱中症で命を落としています(※1)。どうやって備えていけばよいか、一緒に考えていきましょう。



暑さに慣れておこう


暑さ対策でまず大事なのは、暑さに身体を慣れさせておくことです。

これを「暑熱馴化」(しょねつじゅんか)と言います。


暑さが本格化する前の5~6月のうちに、無理のない範囲で負荷をかける運動を始めるのが望ましいとされています。

詳しくは日本気象協会のWebサイトで知ることができます。


冷房をつけた車の中で男性が水分補給をしている


「暑さ指数」を活用しよう


みなさんは「暑さ指数」という指標をご存じですか?

気温と似た数字ですが湿度・風・輻射熱を考慮したもので、暑さが身体に与える影響を知るのに適しています。


 

暑さ指数 25~28「警戒」… 運動や激しい作業をする際は定期的に充分に休息を取り入れる。

暑さ指数 28~31「厳重警戒」… 外出時は炎天下を避け、室内では室温の上昇に注意する。

暑さ指数 31以上「危険」… 高齢者においては安静状態でも発生する危険性が大きい。外出はなるべく避け、涼しい室内に移動する。


日本生気象学会「日常生活における熱中症予防指針」(※2)


 


熱中症警戒アラートは暑さ指数「33以上」が予測された場合に発表されます。

アラートが出ていなくても十分な備えが必要であることがわかります。


その日の暑さ指数を手軽に知る方法として、環境省によるLINEでの情報配信があります(※3)。

温度や暑さ指数をこまめにチェックしたうえで、無理な外出をしない、冷房を活用する、こまめに水分補給をするといったことを心がけましょう。



来年からは「特別」警戒アラートも


暑さ指数33以上で出る熱中症警戒アラートですが、さらに一段上の危険な暑さを知らせる「熱中症特別警戒アラート」も来年から始まる予定です。

熱中症特別警戒アラートは暑さ指数「35以上」が予想された際に発表されます(※4)。

特別警戒アラートが出た場合、自治体が定めるクーリングシェルター(暑さを避けて涼むための施設)を開放するなどの対策が取られることになっています。


暑さは身近な災害と捉え、少しでも健康に夏を乗り越えられるよう、今から対策していきましょう!



(参考資料)

※1:厚生労働省(2023.2.3)「人口動態統計月報(概数) 令和4年9月分」より。2022年6~9月に日本国内で熱中症により死亡した人数。https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/m2022/dl/all0409.pdf



※3:環境省「LINEアプリを活用した熱中症警戒アラート・暑さ指数の情報配信」https://www.wbgt.env.go.jp/sp/line_notification.php


※4:NHK(2024.1.19)「「熱中症特別警戒アラート」4月24日から運用開始へ

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